Openseaコレクション【Culture & Pattern series】を描き続ける意味《美しいとは何か》

「“美しい”とは何か?」という問いに対する、絵描きとしての答えをこの記事に書いています。

2021年4月より運営しているOpenseaコレクション【Culture & Pattern series】について。

描いているSai本人が、制作に込めた想いを言葉にしました。

作品を所有するオーナー様、または購入をお考えのコレクター様に読んでいただけると幸いです。

>>>Openseaコレクション【Culture & Pattern series】

Openseaコレクション【Culture & Pattern series】を描き続ける意味

Openseaコレクション【Culture & Pattern series】を描き続ける意味

「“美しい”とは何か?」

生きるうえで、誰にでもある問いです。

コレクション【Culture & Pattern series】「“美しい”とは何か?」という問いに、ひとつの答えを出した作品群です。

出した答えは「美しさを生み出そうとするものは美しい」ということです。

答えにいたるまでの流れを、どんぶらこ揺られていただけたらと思います。

【Culture & Pattern series】の意味《問いへの答えと、人間文化への賛美》

【Culture & Pattern series】の意味《問いへの答えと、人間文化への賛美》

私も皆さまと同じくこの世界に産まれ落ち、見聞と思考を重ねてきました。

生きる中で歴史を学び、古今東西の文化に触れて。旅する先々で独自の文化と文様を発見しました。

衣服にあしらわれた刺繍や装飾のキレイさ。器や工芸品にほどこされた伝統文様の凄み。

土地土地の人の手で作られた物には、気の遠くなるような手しごとが見て取れます。

手しごとは時に、布の補強だったり、寒さをしのぐため工夫だったり。生きてくために「そうする必要があった」ことが伝わってきます。

しかし、必要ではない“無駄”とも言える作業が多く含まれているのです。

なぜわざわざ必要でもない複雑な“文様”を施す必要があったのでしょうか。

贅や権力により“作らされた”という感情だけではありません。あきらかに創意・工夫による「喜び」や「楽しみ」が多く含まれています。時には「情熱」や「狂気」の結実としか思えないモノもあります。

さまざまな文様にふれると、「より良くしたい」「綺麗にしたい」「表現したい」といった純粋な想いに包まれるかのようです。

人間という生き物にしか持ち得ない。そして原始から持ち続けている感情。

「食欲」「性欲」「睡眠欲」といった根源的な欲求と近いところにある「美しさへの欲求」

純粋な「美しさへの欲求」が、複雑な「文様」という形となって表れる。

この「美しさを生み出そうとする行為」は美しいし、実際に私たちが「美しい」と感じるモノを生み出します。

結論。「“美しい”とは何か?」という答えのない問いに、あえて答えるなら…

「美しさを生み出そうとするものは美しい」ということです。

言葉で言うのは簡単です。なので、時間と労力をかけて描きあらわそうと考えました。

“美”に対するひとつの答えを示すと共に、人間文化を讃えるために【Culture & Pattern series】を描いています。

ただ単に世界の文化&文様を描いているのではありません。

『美しさを生み出そうとする人間の営みを描く

それが作品群【Culture & Pattern series】です。

【Culture & Pattern series】の意味

森薫さんの作品『乙嫁語り』にて、【Culture & Pattern series】にピッタリな文言があったので引用させていただきます。

ふんだんに刺繍の施された布は 時に貨幣以上の価値を持つ

作り手の社会的地位と帰属を現し その人となりを物語る

特別な一枚は特に念入りに仕上げられ

受け継がれるその家独自の文様には 気が遠くなるほどの時間と手間と

想いと祈りが込められている

とはいえ その姿には気負ったところは見られない

談笑しながら針を刺し 仕事の合間に糸をつむぐ

そうするのが当たり前で ごく日常の風景であり

つまりは生活である

絵描きとしての情報・スタンス

絵描きとしての情報・スタンス

Sai

  • 絵描き歴 約15年。独学
  • 描き方 『Culture & Pattern series』は手描き
  • 画材 基本は厚紙にアクリル水彩。描く内容により他も使う
  • 分類でいうと アウトサイダーアート、サイケデリックアート

絵描きとして「何を描くべきか?」という問いはずっと考えてきました。

現代アートは「美しくある必要はない」ですが、私はあくまで「美しいものを描きたい」と考えています。

私にとって“美しい”に近い言葉は“思考”です。

なので「情報集め」「思索」「想像」「発見」などをひっくるめて、“考える”ことを中心にすえて絵を描いています。

絵だけ描いていても良い絵は描けないと思っています。あらゆる人間文化に興味があるので、片っ端から探究して作品に活かしたい。

私がやりたいことは「絵を描くことそのもの」以上に、「思考によって美しさを見つけること」です。

絵を描く理由は「考えたいから」です。

絵を描く意義は「美しいものをみつけて、あらわすため」です。

絵を描いてやりたいことは「“人間の思考”の美しさを証明すること」です。

コレクションの継続性

コレクションの継続性

【Culture & Pattern series】はライフワークなので、死ぬまで描きます。

「見られる・見られない」「売れる・売れない」に関わらず続けてゆくことに変わりはありません。

また、作品群として答えを提示するものですので、1枚描いただけでは重みに欠けるでしょう。

いち職人の手しごとのように時間をかけて文様を描く。1枚1枚増えてゆくほど、提示した答えの説得力が増すと考えています。

コレクションの希少性

コレクションの希少性

人生100年のうちに、100枚~200枚しか描けないと思います。

1枚1枚描くこと以上に、モチーフに関する調査や資料集め、構図を練ったりなどの「思考」に時間をかけています。

時にその国へ旅したり、有識者に話を聞きにいったり、取材もします。なのでポンポン描けるものではありません。

地道に続けて100枚以上は描けると思いますが、200枚までは描けないと思います。

人生の多くの時間を費やして描いている作品としてご理解いただけますと幸いです。

絵をNFT化することについて

『NFTアート・クリプトアート』は、文脈としての本流は「エンジニアやプログラマの芸術」だと思っています。

しかし、テクノロジーの進歩を誰もが享受できるなら。真摯に作品づくりをする人々にも良いサイクルが生まれて欲しいと願っています。

現にこうして、人の目に触れることのなかった作品が見ていただけるのはありがたいことです。

Culture & Pattern series】は、「NFT」向けに“売れる作品”を作ったわけではありません。

絵を15年間続けてる中、「NFT」という技術と出会った、という感じです。

せめて作品を買っていただいた方、興味を持っていただいた方に、作品に向き合う姿勢をお伝えできたらと思い、言葉にしました。

読んでいただき、ありがとうございました。

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